(食べず嫌い)という言葉がありますが、ドラマや本、そして映画の世界にもそういうのがありますね。
なんとなく観る気がしない。
読む気がしない。
大した意味もなく、はなから毛嫌いしてしまう作品。
何故かいくつもあるものです(あ、ごめんなさい。僕の場合、です)。
こと映画においては(〜ガールズ)、そして今回のような(〜ウーマン)的なタイトルのついたやつ。
チャラチャラしたイメージで、なんだか昔からどーしても観る気がしなかった。
そんな中、先日も映画関連の本を買って読んでおった訳ですが。
それにも出ていました。
苦手系のタイトルがついたやつではあるものの、気になっていたアル・パチーノ主演の映画、セント・オブ・ウーマン。
これも僕の中で、何年も意味なく敬遠していた映画。(アル・パチーノと言えば真っ先にゴッドファーザーとスカーフェイス、です)
だけど最近、やたらと本やネットの映画レビュー等で、度々(良い映画)だとの評価を目にする機会が増えてきて。
これは観てみたいと。
早速DVD購入。
いやー、お恥ずかしい。
こんなステキな作品を観ずじまいだったとは…。
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それにしても。
さすがのアル・パチーノ。
素晴らしい。
素晴らしいの一言に尽きる。
全盲の元軍人、フランクを見事に演じておったワケですが。
怒りっぽく不器用でいて、実は根は優しく…。
そんな彼の生き様を、涙なくして観ることはできませんでした。
グイグイと引き込まれる凄味はさすが。
でも何故でしょう。
酒に酔う→グダグダ言いはじめる→少々暴れる→まわりがドン引きする→めちゃくちゃにして立ち去る→そんな自分にやや嫌気→反省→落ち込む…。
アル・パチーノ演じる役にはありがちなこの感じ。
なんで、いつもこの人だとハマってしまうんだろう!笑笑
でもやっぱいい。
なんかいい。
憎めなくて。(そばにこんな人いたらめっちゃ面倒ですけどね!笑)
チャーリーはフランクから人生を学び、フランクはチャーリーから愛することを学ぶ。
誠実で真っ直ぐな青年と、少々ムチャクチャな頑固オヤジとの友情の物語。
裏社会で生きるイケイケのアル・パチーノの役柄とは違い、滲み出る優しさを感じるとても温かな映画でした。
機会があれば、ぜひ。
(有名なダンスシーン。ここでも何故だかグッときて泣きそうになりました。涙もろいのです笑)