中学一年生の時、
パンクという音楽の世界に出会いました。
子供だった僕にとって、衝撃とも言える出会いでした。
それ以後、こっそりバイトなどをしつつ、出来るだけ多くの専門誌とレコードを買いあさり始めました。
当時、他の同級生は何に関心があった時代だったのか…。
今では思い出すことさえできないけど、
とにかく誰とも音楽の話題を共有するすべもなく精神的に一人孤立していたのを覚えています。
寂しかった~(笑)
でもこのパンクという音楽には、かつて一番衝撃を受けたし、
ヴィジュアル面の影響も含め、美容師を目指したきっかけにも関係の深い出会いでした。
先日ヴィヴィアン・ウエストウッドのドキュメンタリー映画、最強のエレガンスを観ました。
パンクムーブメントの誕生に、
ファッションという側面から多大なる影響を及ぼした彼女。
現行のヴィヴィアンのファッション性にはさほど興味はないけど、
1970年代後半のパンク発生当初、彼女がデザインしたものは本当にクールだった。
それを僕が目にしたのは80年以降ということになるけど。
リスペクトせずにはいられませんでした。
実際にレプリカ的なものを所有していたこともあります。
カッコよかった。
そんな彼女が、今でも全力で服作りに取り組んでいる姿に感動しました。
何より、お婆ちゃんになった今でも(むしろ今のほうが)驚くほどにキュート。
その精神力・ポジティブさに勇気をもらった気がします。
彼女の存在、発想がなければ、
パンクという1つの音楽ジャンルじたい全く違ったものに仕上がっていたとも言えるでしょう。
みんなロン毛でベルボトムを履いていた可能性さえある…。
それはイヤだ(笑)!
さて(笑)
人に喜んで頂くというのは、
簡単なようでなかなか難しいものだと常日頃感じています。
ましてや、彼女の場合などはデザインしたものが世界の多くの人々の目にふれ、そしてジャッジされる。
産みの苦しみを常に背負いながらも、
とどまることなく歩み続けるその姿に、とても強く惹かれました。
僕は今でもパンクという、その独特の世界観から抜け出せずにいます。
ヴィヴィアン・ウエストウッド。
いつまでもファッション界の頂点に君臨し続けて欲しいデザイナーの一人です。